国政リポートNo.485
◆参院選勝利 二大政党制への幕開け
●民意を受けて大躍進 政権交代への足がかりとなる参院選の投開票が行われました。結果はご承知の通り民主党の大躍進となりました。神奈川も厳しい闘いの中、2議席を獲得することができ、県民の賢明な選択が今回の結果につながったと思っています。選挙期間中、候補者と共に「官僚を中心とする今の政治でいいんですか、従来の自民党のしがらみ政治でいいんですか」と、政治改革を訴えてきました。選挙の結果次第では衆議院で強行採決が繰り返されたように、何でもありの強権政治が議会制民主主義を危うくしてしまうところでした。今回の参院選で、年金問題など民主党の政策に評価をいただき、民主主義政治はまだ捨てたものではないとの感を受けました。
●おかしい今の政治を是正 小泉・前自民党政権は国際競争力をつけなければ日本経済は駄目になってしまう。アメリカ型のグローバルスタンダードこそが生き残る道だと、極端な成果主義で経済の活性化を図ってきました。貯蓄から投資へと積極的な外資導入論を掲げ、投資家からは「金儲けがなぜ悪い」とまで言わしめたほどです。多額の投資ファンドによるマネーゲームの横行が、日本にとって大切なモノづくりの精神を失わせ、日本人が持つ勤勉さ、額に汗して働くことがバカらしいとまで思う風潮がまん延してしまったのです。また、2年前の衆院選では「郵政民営化イエスかノーか」で国民に選択を迫り、それ以来、結果的に地方切り捨て、弱者切り捨ての政治が生じ、格差社会を拡大させてしまいました。
●暮らしはもっと楽になる 民主党の政策は明快です。「人間の生命、財産を大切にし、国民の生活を第一に考える」と言うものです。待ったなしの少子高齢社会は年金、医療、介護を中心に老後を安心して暮らせる社会を目指していかなければなりません。そのためには確かな年金制度が必要です。政府・自民党与党は3年前の年金改革で「百年安心の年金制度」だと負担増、給付減の年金制度を国民に強いてきました。ところが安心どころか支給は60歳から62歳に、そして65歳へと、年々繰り下げられ、まるで逃げ水のように将来は70歳支給などとも言われています。今の年金制度は崩壊状態です。小手先だけの改革では国民への負担と不安は解消されません。ミスを認めず、財源・権限を手放したくない社会保険庁、厚生労働官僚。150兆円の年金積立金もしっかりキープされているのか疑問です。収支を明確に示す必要があるのではないでしょうか。 |