国政リポートNo.483
◆横暴国会に終止符を やりたい放題、何でもありの安倍政権に民主政治の危うさ 社会保険庁を解体する社会保険庁改革法案、そして天下り規制強化の国家公務員法改正案が参院で可決しました。民主党は問題あるこれらの法案に反対し、対案を提出するなどして中身の徹底審議を求めてきましたが、強行採決が続く中、自民党与党は時間がないからと公務員法改正では委員会採決を省略しての「中間報告」という方法で採決に及んだのです。これは激甚災害など、極めて緊急性が高いときにだけ執られる異例な方法です。法案を通すためには、こんな横暴なことまでやりはじめたのです。無責任な政治姿勢やたび重なる問答無用の強行採決、そして今回の中間報告。何でもありの国会運営は民意を踏みにじるものです。横暴国会を許す訳にはいきません。
●強行採決の陰で問題発覚 国民年金の年金記録不明が5000万件、厚生年金は1430万件、船員年金36万件、本人が払ったのに何処かへ消えてしまった年金が2万件、基礎年金番号が複数ある人2万人、未請求で時効になって年金を貰えない人9万人、総額1155億円(99年から03年)等々。衆院で強引に法案を通過させた後に、これらの問題が次から次へと明るみにでて、時間が経つほどに社会保険庁の隠ぺい体質の根深さが明るみになっています。
●繰り返す「百年安心」の過ち 年金の掛け金は国民が老後の安心を願って国に預けた資金です。社会保険庁が勝手に使った不正流用が5兆円だとか、長官が天下って退職金が5000万円だとか、自分たちで飲んだり食ったり、さらに消えた年金は自分たちの懐に入れてしまったのではなど、ひどい話しばかりです。これらをハッキリさせないで、小泉前首相のように、ただ「改革だ」といって、年金問題が解決するのでしょうか。年金が生みだす問題にフタをする政府・自民党与党の改革法案は、3年前「百年安心の年金改革」と偽った誤りを、またも繰り返すことになるのです。
◆増税政策に怒り 国民の大部分は6月からの増税に戸惑いを隠せないでいます。騙されたとの怒りを抱いている人もいます。給料、年金にかかる税制が変わり、定率減税の廃止と合わせて、結果的に大増税となったのです。住民税が2倍になった人もいます。私のもとにも「収入は減っているのに税金が倍になった」と、納税通知書と給与明細を付けて窮状を訴えてくる人もいます。情け容赦ない増税に「食うな生きるなと言っていることと同じ。美しい日本なんて、よく言えるものだ」と怒りをあらわにしています。 |