闘い続ける 前・衆議院議員田中けいしゅう

国政リポートNo.474
2007年2月26日

 

民主党は信頼を取り戻せ
政治には、国民の誰もが納得の説明責任が必要だ

 

●透明性を高めることを第一に

 民主党小沢代表の政治団体が東京、岩手、仙台等の12ヶ所の不動産取得に10億円余の政治資金を充てていたことが問題視されました。自民党は不動産の取得が政治団体として適切なのか、個人の資産形成に悪用される恐れはないのかなど批判しています。これに対し小沢代表は事務所や秘書の宿舎などとして使用していること、個人の不動産としては何の権利も持たないことを明らかにしています。
 不動産の取得は政治資金としての使途に不明瞭な点が生じるとの指摘もありますが、小沢代表は「賃貸であれば問題にならないかも知れないが、賃貸はよくて購入はよくないという理由はよくわからない。献金を資産として有効に活用する方が献金した人の意志を大事にしたことになる」と説明しました。この考え方には是非論があると思いますが、私たち民主党の提言する「政治は生活である」との考えからいえば、政治とカネの問題については、一般常識とかけ離れるような説明であってはいけないと思うのです。どれくらい「入り」があって「出」がどのようになっているか、その裏付けを領収書で明らかにすることが必要です。これを確かなものにすることで、不信続きの政治の信頼を回復することができるはずです。
 閣僚や与野党幹部は、政治とカネの問題については誰もが納得のいく説明をすべきです。特に統一地方選、参院選を控えて、政治の透明性が求められています。今回の問題を教訓に、疑惑と誤解を招かぬよう、説明責任を果たしていくことが国民の期待に沿う真の政治だと思うのです。

 

●見極めが大切な日銀利上げ

 日銀は21日、短期金利を0・25%引き上げて、年0・5%とすることを決定しました。昨年7月のゼロ金利解除以来、7ヶ月ぶりの金利引き上げとなります。この結果、都市銀行などは預金、貸出金利の引き上げに入りましたが、利上げは預金者にとって朗報となる一方で中小零細企業の厳しい現状、住宅ローンを抱えた家庭への新たな金利負担など、家計への影響が生じます。景気動向を見極めながら金融機関には適時適切、慎重な対応を求めていく必要があると感じています。
 年0・5%と、極めて低い金利水準は、まだ異常と言わざるを得ません。今回の利上げは時期尚早なのか判断が分かれるところです。今後、金利水準の正常化へのステップとなるための見極めが大切です。
 僅かながらの利上げが行われましたが、政府はゼロ金利政策を執り続け「貯蓄から投資へ」と資金の流れを株式に誘導してきました。企業も最高の利益をあげながら、賃金アップによる家計への利益還元をせず、株主、投資家への配当を重視しています。株は儲かると、国民の誰もが預貯金をリスク資産の株式へと移すことを望んでいるわけではありません。また、株を持てる人と持てない人の格差がでています。証券投資の税率10%の優遇税制も延長されます。一方、預貯金の税率は20%です。その上、預け入れ金利はゼロに等しいものです。預金と株式との税制の不均衡が続いているのです。米国圧力で「貯蓄から投資へ」と、高齢者の人たちの資金をハイリスクの株式や投資に流そうとする政府の政策。このような風潮を変えていく必要を感じています。

 

●投機を加速させたゼロ金利

 日銀の独立性がいわれています。しかし金利の決定については政治的な思惑も否定できません。また、金利、円相場などは先進7カ国蔵相会(G7)での話し合いを受けて敏感に動くものです。G7にはアメリカを始め、各国からの暗黙の圧力があります。世界から見れば金利の上昇、円高が望まれるところですが、実態は円安傾向を黙認する状態が続いています。今回の利上げで円高が進行するとの予測がありましたが、相変わらずの円安が続いています。円安は輸出関連企業にとってはプラスで、国内の景気も回復するとの味方が強まり、不動産など内需関連株に買いが入って株価の上昇となりました。利上げの実施と円安を好感し、株価は2000年5月以来、6年9ヶ月ぶりに1万8000円台を回復しています。しかし、証券市場は外資がほぼ4割を占め、今やヘッジファンド(機関投資家)が闊歩するマネーゲームの場となってしまいました。海外の投機筋によるM&Aも活発です。それも日本の超低金利で調達した資金を投機に充てているといわれています。日本企業が安心して企業経営を行なうことが難しくなっているのです。外国からのヘッジファンド、資金調達に使われるゼロ金利資金などが今後どのような動き方をしていくのか、政府は最大の注意を払って欲しいと思うのです。賃金を抑えて利益をあげ、投資家への配当を増やす。企業を安く買い叩いて高く売ることだけが目的のハゲタカファンド。金儲けのためには何でもありの投機の構図を変えていかないと、日本にとって健全な企業は育たなくなるのではと、心配しています。