闘い続ける 前・衆議院議員田中けいしゅう

国政リポートNo.540
2009年9月14日

 

       「4年ぶりの国会復帰で気持ちも新たに!」




●鳩山総理で日本を変える

 民主党が勝利した今回の衆院選。308議席をいただきましたが、これは党のものでもなければ、候補者のものでもありません。「閉塞的な政治を何とかして」と、国民の声がつくりだした流れだと思います。
 私は「政権交代によって横浜から日本を変えよう、神奈川から日本を変えよう」、このような訴えを郵政解散以来、4年間続けてきました。失職中苦労を共にし、そして、よき理解者である妻を亡くしたことは最大の悲しみであり、厳しいものでした。議員復帰を機に、4年間の厳しさを糧にして「国民の生活が第一」の政治を実現していきます。
 今週16日には特別国会において首相指名が行われ、鳩山新総理が誕生します。私にとって政権与党は初めての経験です。鳩山新政権のもと、その重みをしっかりと受けとめて、日本の仕組みを変えていく決意でいます。

 

●政権与党に覚悟の責任

 戦後初めて、日本は国民の力によって本格的な政権交代を実現させることができました。政治を変えられるのは政治家ではありません。国民ひとりひとりの力です。そして今、そのことが実証され、良識ある判断が下されて政権交代へとつながっていったのです。
 日本を取り巻く環境は激変しています。55年体制以来続いた自民党政権の官僚丸投げ政治、すなわち公共事業中心の右肩上がりを前提とした政治は全面的に見直さざるをえなくなっていました。同時に政党が政権公約を示し、結果に責任を負う仕組みをつくっていかなければならなかったのです。政権交代の実現で、漸く政治への責任が明確に示されるようになりました。
 私は、今回の選挙で15万6328の得票をいただき身の引き締まる思いです。これは私や民主党に対する期待より、むしろ自民党の失政によって投じられた票で、そのことを勘違いしてはいけないと思います。民主党に対しては「期待半分、不安半分」と言われ、まさに国民の偽らざる気持ちでしょう。これをしっかり受けとめて、半分の不安を期待に変えるべく政治活動に励んでまいります。

 

●自民党との違いを明確に  

 「百年安心」と謳った年金制度。実は3年ももたず破たんに近い状態に陥っていました。あるいは世界規模の金融危機に対し「百年に一度の経済不況、政局より政策だ」と言っておきながら、実は予算をばらまいて自民党を利する政策で、結局は政局にしてしまった。これは総理の椅子を失いたくないために、選挙を先延ばしした麻生総理自身が行ったこと。そして自民党政権の弱体化で民主党政権の誕生が現実味をおびてくると解散直後から官僚の天下り、渡りが行われ、税金のムダ遣いがとどまるところを知らない状況が起きていました。許されざる行為が続いていたのです。国民の暮らしをどうしたらいいのか、的確な判断を下さなければならないのに、それができていなかったのです。
 小泉改革の問題点、さらに改革のできなかった自民党政権との違いを鮮明にすることは、すなわち選挙で掲げた政権公約を実現させることです。子ども手当、高速道路の無料化、年金・医療・介護を中心の社会保障、教育など、国の根幹をなす政策に対してはムダを無くし、硬直化した予算の組み替えで暮らしを直接支援する内需主導型の政策へと転換し、経済成長を促していきます。

  

●初心を忘れず精一杯努力  

 日本は少子高齢社会となっています。世界一の長寿国家であるならば長寿国家としての政策をしっかりと打ちだしていくことです。ところが、先進7カ国で医療費に対するGDPの負担割合は最低です。教育費にかける割合もGDP比率が3.3%とOECD(経済協力開発機構)加盟国で、統計のある28カ国中27位と下から2 番目。民主党の子ども手当、授業料の無償化を実現すれば割合はあがっていくのです。少子化の中で0歳児から4歳児の子どもの死亡率は先進国の中で最も高い数値を示しています。これらの状況から、命を大切にする政治への取り組みが不十分だったことは明らかです。私はこの問題を含めて「国民の生活が第一」という前提で政治を行っていかなければ、明るい日本の未来は期待できないと思っています。
 民主党の政権公約で掲げた政策は社民党、国民新党との3党合意の枠組で進めていくことになりました。厳しい政策に対して良識ある判断のもと、一枚岩となって政策実現に立ち向かわなければなりません。その中には143名の1期生が日本の政治を変えようと目を輝かせています。新人議員の言動は国民にしっかりとチェックされていきます。私たち先輩議員としては、指導責任の重さを認識し、教育態勢の充実が不可欠だと思っています。また、私自身もすべての言動、今後の活動に自らを戒め「けいしゅうを国会に戻してよかった」と思われるよう、初心を忘れず精一杯の努力を続けてまいります。