国政リポートNo.523
「甦れ 日本の底力」 昨年は、年初来原油が高騰を続け、7月には史上最高値をつけました。これに関連して投機マネーが穀物相場を押し上げて、食料品が軒並み値上がりし家庭の台所を直撃しました。加えて政府が3月までにはすべて照合すると公約していた「宙に浮いた年金」は解決の目処すら未だにたたず、却って「消された年金」など、新たな不安材料が噴出した年でもありました。
●救国の原点はモノづくり 雲ひとつない元旦の日の出は、明るい未来を予感させる素晴らしいものでした。まさに日が昇るように、日本の景気、経済をこれ以上落ち込ませてはいけません。「100年に1度」といわれる災いを転じ、しっかりとした「国家100年の計」を示して、今年こそ「力強い日本の幕開け元年」にしていかなければならないのです。
●共助の精神が国を再生 ペットボトルのキャップが開発途上国の子どもをポリオの感染から救うことを前回のリポートで報告しました。私の事務所では過酷な環境で生きる小さな命を救うためにキャップの回収を続けていますが、要は、お互いに助け合う気持ちが大切だということです。ところが、グローバルスタンダードには「儲かれば何でもあり」の利己的考えが根底に巣くい、この結果、お互いの助け合い、支え合いの心が希薄になって弱肉強食、格差社会が顕在化してきてしまったのです。
●新たな技術力で甦る日本 国の安全保障のひとつは軍事力に頼る安全保障です。しかし、力によって人間の心を押さえつけることはできません。もうひとつは食糧の安全保障です。食糧危機を乗り越えるために国民の同意を得ることは難しくありません。今、食糧生産がカロリーベースで39%。これを70%程度にまで引き上げることが必要になっています。先進国では100%近く、またはそれ以上が確保されています。休耕田を見直すなど、食糧増産政策は雇用の拡大にもつながっていきます。
|