闘い続ける 前・衆議院議員田中けいしゅう

平成16年提出の質問主意書について

1・緊急間伐5カ年対策に関する質問主意書(5月12日提出)

 緊急間伐5カ年対策(平成12年度から16年度まで、国の定めた方法に沿って間伐を行うと、通常より高い補助率で造林補助金が受けられる)に関する具体的ケースについて質問。

(1)横浜市在住の者が岩手県東磐井郡大東町に所有する森林について、町や森林組合が間伐事業に対する国の補助金を多く得るために、勝手に間伐しているのではないかということについて。

(2)これまで自治体や森林組合が、間伐事業に対する国の補助金を食い物にするような不正行為をしたケースの有無。

(3)国としての、間伐事業に対する補助金に係る不正行為防止のための方策について。

 

*答  弁(5月28日付)
(1)及び(3)について
 森林組合と森林所有者との間で、間伐事業の実施に係る受託契約書を取り交わさずに作業が実施され、補助が行われていたと判明。

 6月10日付で、森林組合と森林所有者との間で、今後不適切な事務処理を行わないことを条件に間伐を承諾する旨の念書が取り交わされた。

 今後は、緊急間伐5カ年対策を含め、森林環境保全整備事業の適正な実施を確保するため、申請書類の確認等について、関係都道府県に対し適切な指導を行っていく。

(2)について
 緊急間伐5カ年対策に係る間伐につき、受託契約を締結しないで間伐を実施した事例は、指摘されたケース以外には承知していない。


2・高速道路料金水準の見直し等に関する質問主意書(6月15日提出)

(1)高速道路料金水準の見直しについて、その検討状況及び今後の見通しはどのようになっているか。
 また、大都市近郊区間の高速道路料金を、他の普通区間と同一料金とする引き下げ措置の実施について、どう考えるか。

(2)高速道路料金別納割引制度の廃止を受け、少なくとも、ETCの普及が50%以上に達するまでは、再度、廃止前と同程度の内容の割引制度を実施することについて、どう考えるか。

 

*答  弁(6月29日付)
(1)について
 来年度中に実施される道路関係4公団の民営化までに、ETCの活用による各種割引制度等の施策により、高速自動車国道の料金水準を平均1割以上引き下げることとし、具体的な割引制度の詳細について検討するため、夜間割引、通勤割引等の社会実験を実施しているところである。
 また、民営化で新たに設立される高速道路株式会社は、その設立段階で、民営化までに引き下げられた料金水準を引き継ぎ、大都市近郊区間の料金設定を含め、民間の経営感覚をいかした更なる弾力的な料金設定を行うものと期待している。

(2)について
 別納割引制度に代わる新たな割引制度の創設にあたっては、大口利用者及び他頻度利用者の利便性の向上、当該割引制度の不正利用の防止等の観点から、ETCの利用を前提とした割引制度とすることについて、利用者の意向も把握しつつ、幅広く検討している。


3・年金保険料の還付に関する質問主意書(8月2日提出)

(1)年金保険料の還付にあたって、その額に物価スライドのような調整規定を法律に明記することを強く求める。

(2)年金保険料の還付請求書郵送の際の切手代について、これを国負担とすることを強く求める。

 

*答  弁(8月10日付)
(1)について
 被保険者自身の届出の過誤による保険料の還付について、物価スライドのような調整規定を設けることは考えていない。

(2)について
 年金保険制度の還付請求書等の各種届出等は、市町村や社会保険事務所の窓口に直接提出してもらうことに加え、被保険者等の利便を図る等の観点から郵送により提出することも可能としている。
 このため、保険料還付請求書を含め各種届出等に係る書類の郵送料については、被保険者等に負担していただいているところであり、保険料還付請求書郵送のための切手代を国の負担とすることは考えていない。


4・神奈川県内における米軍基地返還に関する質問主意書(8月2日提出)

(1)池子住宅地区の横浜市域での米軍住宅建設と連動させることなく、今や遊休化している上瀬谷通信施設や深谷通信所については、最近の都市化に伴う社会的ニーズに応え、地域のスポーツ施設やグランド不足の解消等を図るためにも、早急な返還実現を強く求める。

*答  弁(8月10日付)
(1)について
 上瀬谷通信施設及び深谷通信所は、合衆国軍隊が日米安保条約の目的達成のために必要な施設及び区域として現在も使用していると承知している。
 なお、神奈川県における在日米軍施設・区域の整理等に関する日米合同委員会施設分科委員会施設調整部会第2回会合で、合衆国から、合衆国軍隊の家族住宅及びその支援施設の建設がなされれば、将来の住宅用地としての利用計画がなくなることから、その必要性がなくなった時点で、これらの返還について考慮することが可能となるとの考え方が示されたところである。


5・高速道路料金の引き下げに関する質問主意書(8月2日提出)

(1)高速道路料金引き下げの時期について、総理は「今年の秋ぐらいから1割値下げする」と表明したのに対し、石原国土交通大臣は「来春には平均1割の値下げができるよう鋭意努力している」旨の発言を行っており、この閣内不統一とも受けとれる食い違いが生じたのは、どのような事情からか。
(2)高速道路料金引き下げの中身については、いくつかのメニューの実施を検討しているようであるが、その検討状況及び、実現に向けての今後の見通しについて問う。

 

*答  弁(8月10日付)
(1)及び(2)について
 具体的な割引制度については、夜間長距離割引等の社会実験の結果を踏まえつつ、国民からの意見も聴いた上で決定し、早期に実施が可能なものについては、今秋から割引を開始し、遅くとも来春までには、決定された割引制度を全面的に実施することとしている。
 総理と国土交通大臣の発言は、いずれもこのような方針に沿うものであり、発言の食い違いが生じたとの指摘は当たらない。


6・エイズ検査への保険適用に関する質問主意書(10月20日提出)

 先進国では減少傾向にある中で、日本におけるHIV感染者やエイズ患者数が年々増加している状況を指摘し、現時点での最高の治療策は予防であり、そのためには、あらゆる機会に本人の許可を得て、エイズ検査を行う体制をとることが求められるとの観点から質問。

(1)国民をエイズから守るという喫緊の課題に対応し、かつ、保険財政をも守るために、エイズ検査を一般感染症と同じ検査として、本人の許可を得たうえで、保険診療に組み込むべきであると考えるが、如何か。

 

*答  弁(10月29日付)
(1)について
 エイズ検査について、自覚症状又は他覚症状がない者に対する検査について、原則として保険給付の対象とすることは適当ではない。
 しかし、診療録等から非加熱血液凝固因子製剤の投与歴が明らかな者等に対する検査については、HIV感染症を疑わせる自覚症状又は他覚症状の有無にかかわらず保険給付の対象としている。
 なお、HIV感染症に係る検査については、保健所において受診希望者が無料かつ匿名で検査を受けることが可能な体制を整備し、広く周知を図っているところである。


7・ダイエーの産業再生機構に対する支援要請問題に関する質問主意書(10月20日提出)

(1)ダイエーでは、支援候補企業によって資産査定が開始され、自主的な再建計画が進められていたが、その提示が終わらない中で、なぜ産業再生機構はダイエーに支援撤退の通告を突きつけて決断を迫ったのか。

(2)ダイエー再建にあたって、産業再生機構を活用するメリットは、特にダイエーの主力行のリスクマネーを減らせるということだけであり、その結果として、国民負担を増やすことにつながるのではないか。

(3)政府においては、銀行の不良債権処理に決着をつけたい金融庁が再生機構活用を支持する一方で、経済産業省は民間主導の自主再建を後押しし、再生機構の活用に慎重姿勢を示したとされ、このように省庁間の考え方の違いが指摘されること自体がおかしいのではないか。

(4)ダイエー支援要請へ向けた産業再生機構の動きは、国会の附帯決議でも示されたとおり、あくまで民間の補完であるという機構設立当初の趣旨に反するのではないか。

(5)ダイエーが再生機構に支援を要請するに至り、経済産業省として、これまで、その再生計画にお墨付きを与え、支援してきたことについて、どのように考えるか。

(6)ダイエーが今日の状況に至ったのは、バブル時の不良債権が原因であると考えられるが、不動産価格の下落による不良債権の増大については、政府としても、土地政策の一環として検討すべき課題があるのではないかと思われるが、政府側の努力が見えてこないということについて、どのように考えるか。

(7)政府は、産業再生機構及び整理回収機構における事業再生支援の実施状況や、債権回収と事業再生のあり方について、どのように考えるか。

 

*答  弁(10月29日付)
(1)について
 再生機構が事業の再生の支援を行うに際しては、公正かつ中立的な立場で慎重に判断を行い、その業務を的確に遂行するための十分な期間が必要であると考えられ、政府としては、再生機構は適切に対応していると認識している。

(2)について
 再生機構においては、市場原理を尊重し、民間の専門家を最大限活用することにより、財務上、法務上及び事業上の資産査定等に基づいた抜本的な事業の再生の支援を行うものであり、国民負担を最小限にするよう最善の努力をしていくものと考えている。

(3)について
 関係府省は、その所掌事務を遂行するため、必要に応じ、それぞれの立場から検討を行うとともに、事業者と金融機関等の検討状況を見守りつつ、個別の案件への対応に関して再生機構の判断を尊重するという立場で適切に対処しているところである。

(4)について
 再生機構が行う事業の再生の支援については、国会の附帯決議に沿って対応を行っており、設立当初の趣旨に反しているとは考えていない。

(5)について
 今後、具体的な再建策が検討されていくことになると承知しているが、雇用の安定等に配慮しつつ、事業の再生に向けて精力的に作業が行われることを期待している。

(6)について
 政府はこれまでも、土地の利用価値を高めるような都市再生やまちづくりへの取組の支援等の施策を講じてきたところである。

(7)について
 再生機構においては、今後、買い取った債権等の3年以内の売却等に努め、支援決定をした事業者の事業の再生の支援に適切に取り組んでいくものと承知している。
 整理回収機構においては、中小企業を含む再生の可能性のある債務者の企業の再生の支援に積極的に取り組んでいくものと承知している。
 また、債権の回収にあたっても、国民負担の最小化を図ることを基本としつつ、個々の債務者の実態に応じたきめ細やかな対応にも努めてきていると承知している。