闘い続ける 前・衆議院議員田中けいしゅう

委員会議事録

●衆院予算委員会質疑 平成17年3月2日

 次に、田中慶秋君。

○田中(慶)委員 私は、民主党の立場から、特に今、日本における企業そのものが、先ほどお話がありました外資の問題、企業買収を初めとするMアンドA、いろいろなことを含めながら大変厳しい環境になりつつある、こういうことを冒頭に申し上げておきたいと思います。
 審議の関係がございますので、最初にデータを若干確認しておきたいと思っております。
 最近三年間、外資が日本企業を買収した件数、金額はどうなっているのか。さらに、製造業の占める割合はどのぐらいになっているのか。そのうち、中国、台湾、韓国の企業が日本の企業を買収した件数と金額もあわせてお述べいただきたいと思います。

○井戸政府参考人 我が国国内に対します直接投資につきましては、外為法上、報告あるいは届け出という形で計数を把握しているわけでございますが、外為法におきまして把握しております対内直接投資等は、例えば、上場会社等の株式の取得のうち当該会社の出資比率が一〇%以上になるもの、あるいは、期間が一年超で二億円相当額を超える貸し付け等でございまして、必ずしも企業の買収とは直接結びつかないものも広く対象としております。
 したがいまして、ただいまお尋ねがございました日本企業の買収の件数というものについて確たることは申し上げられませんが、対内直接投資の報告について計数を申し上げますと、過去三年間で我が国への対内直接投資は、四千三百九十三件で六兆四千八百三億円でございます。このうち製造業が、件数でいいますと一五%、金額でいいますと二五%を占めてございます。
 また、中国、台湾、韓国からの対日直接投資の件数、金額でございますが、これは製造業ということではなくて全体でございますけれども、過去三年間、平成十三年度から十五年度までで、中国からは七十一件で十億円、台湾からは六十六件で二百二十七億円、韓国からは百十二件で九十九億円というふうになっております。

○田中(慶)委員 確かに、このような形の中で、日本に対する外資がじわりじわりと押し寄っているわけであります。
 総理は、こういう問題を含めながら、インベスト・ジャパンといって、外資を、対日投資を歓迎する、こういう表現を使っておりますし、また、日本のよき雇用慣行を破壊するような投資や日本の技術を盗みに来ているような投資、あるいは最近のニッポン放送等のような問題等々を含めて利益を中心とするような問題、企業解体を初めとするあらゆる問題を含めて、外資の歓迎ということが、想定をすると、日本の本来の企業の長い間の歴史と伝統と文化が今崩壊をするのではないか、このように心配しているわけであります。
 そういう中で、先般来、今のように心配したものですから、RCCの買収債権のうち外資に買収された件数、全体に占める比率につきまして公表する資料は全然現在ありませんので、金融庁に問い合わせましたところ、提出は難しいということ。あるいはまた、産業再生機構が再生を引き受けた件数について、資産や株式の売却の際、入札に外資が応札した例などを公表してほしいということを申し上げましたが、これらについても難しいということで、ある面では外資が秘密裏にだんだん日本に押し寄せてくるような状態が、今の日本の現状で、そういう環境があるわけであります。
 少なくとも、日本という国が、戦後今日に至るまで、物づくりを初めとする製造業がこの日本の発展を築き上げてきたわけでありますけれども、そういう中で、現在、外資によるあらゆる問題が日本に押し寄せてきているというのが現状であります。このことを総理はどう考えられ、どう対処しようとしているのか、冒頭にお伺いしたいと思います。

○小泉内閣総理大臣 私は、外資が日本国内に投資をしてくれるということは、今後、警戒論が今まで強かったわけでありますが、むしろ歓迎すべきことではないか、外資警戒論よりも外資歓迎論という姿勢をとるのも大切なことではないかということで、インベスト・ジャパン、五年間で外資の対内投資を倍増させよう、そういう目標を立てて、警戒論から歓迎論という姿勢に転換すべきだということを申し上げております。
 日本の企業も各国に進出して投資をしております。先進国諸国の状況を調べますと、外資の対内直接投資、日本に対する投資は極めて低い、倍増しても依然として最下位、もう格段におくれているわけであります。
 外資にとって日本の市場が魅力ないものでは、日本の経済は活性化しない。外国の企業にとっても、日本の市場というのは魅力的なものである、投資をしてみたいなと思うような市場にしていかないと今後の日本の経済の発展はあり得ないという観点から、そのような目標を立てて進めているわけであります。
 その際には、日本の安全を脅かすとか、あるいは特別の配慮が必要という場合にはそれなりの規制は必要でありますが、基本的に、外国企業にとっても日本の市場は魅力あるものにしていかなきゃならないという観点から、今投資は少な過ぎる、どの国も、投資をしたいと思うような国にならない限り発展しません。
 私は発展途上国の首脳とよく会談しますけれども、日本の企業、ぜひとも来てください、来てくださいという陳情なり要請を受けます。その際にも言っているんです、日本の企業が進出しやすいような投資環境をあなたの国もつくってくださいと。
 そういう観点からいえば、先ほど米澤議員が言われたように、日本も、アメリカから言われるまでもなく、透明性を確保する、市場原理の原則を重視する、公正競争ができるような環境を整備するというのは、アメリカに言われるまでもなく日本自身が整えていかなきゃ、これからの経済発展はあり得ないと思います。
 そういう観点から、私は、外資警戒論から、余りにも低い今の外資の国内投資を見ると、外資歓迎論をとってもいいのではないかと基本的に思っております。

○田中(慶)委員 総理のその発想は評価をする部分と、もう一つは、例えば、今アメリカの例を出されましたけれども、アメリカが、先般、中国の企業、IBMのパソコン事業部の買収のときに、それを、アメリカの政府が、国益を損なうからという形でストップされた、これが現実であります。こういう形のもので、アメリカは、不法な技術の流出をふさぐ意味でエクソン・フロリオ条項というものがあって、そして具体的にこのことについてしっかりと精査をする、何でもかんでも、海外を初めとするそういうことに。日本の場合、何もないんですよ。無防備なんですよ。あるならば、外為法ぐらいであります。
 ですから、先ほど米澤議員が言っているのも、こういう点では、はっきりとした、日本の国益を損なわないように、外資が入ってきてもそれに十分対応できるような法体制が必要だろうと。
 極端なことを言えば、企業間のスパイの問題、スパイ防止法があるわけでも何でもないし、いろいろなことを含めながら、日本がむしろ無防備の中でやられているというところに、総理が本当にウエルカムで外資歓迎ということであるならば、まずその基本的な部分の防御をしっかりとした上でやっていかないと、この国の技術も何も、今そういう傾向があるんです。技術も、経験も、特許も、すべてそういうところに行ってしまったならば、この日本の技術は、日本のこれからの将来はどうなっていくのか。そういうところが不安だから申し上げているわけであって、総理が言っているところについての、外資についてすべてノーと言っているわけじゃありませんので、まずそういうものをしっかりと整えた上で何事も僕はやるべきじゃないかな、このように思いますが、総理、どうですか。

○中川国務大臣 外資を日本に呼び込むことについては今総理から御答弁がございました。日本は何でもかんでも、あらゆる企業について、いわゆる外国から投資、買収してもいいよということではないことは田中委員も御承知のとおりでありまして、今も御発言ございましたように、外為法あるいは個別業法で、例えば航空機、あるいは宇宙開発から農林水産業に至るまで列挙しておりますので、そういう意味では、国益を損なうものにつきましては外資規制というものがあるということは御承知のとおりだと思います。
 他方、今、いわゆるエクソン・フロリオ条項に基づいて、これは国防生産法という法律に基づいているんだそうでありますけれども、IBMのパソコン部門については、今アメリカの政府部内で、これがフロリオ条項に抵触するかどうかということを検討しているやに聞いております。

○田中(慶)委員 大臣、私なぜそういうことを申し上げるかというと、最近の、整理回収機構、RCCの問題等々含めて、そういう外為法やいろいろなところをくぐり抜けて、日本の今のこのRCCが、あらゆるところがそういう形になってきちゃっているでしょう。
 例えば、何回かお話もしたことがありますけれども、日本のゴルフ場はどうですか。日本の旅館がだんだんそういう形で外資がほとんど入ってきている。そしてまた、今改めて、物づくりを初めとする製造業はそうされている。現実にそうですから。先般も、ライブドアのような問題も申し上げました。
 しかし、そうではなく、もっと、今、日本がなぜ景気がいいところと悪いところ、そして、よくなっていても、現実問題として原材料が高騰して、鉄が上がり、石油関連が上がる。そういう中で、例えば三井鉱山を見てください、今これが、逆に外資によって買収されようとしているんですよ。それは確かに三井鉱山そのものが、不良資産といいますか回収の関係で、そういうところも含めながら、しかし、日本は鉄鋼材がもう十倍も値上がりしているでしょう。そしてなおかつ、そのときと三井鉱山の現状というものは違うわけであります。
 しかし、この国の政策がはっきりしていれば、むしろ外資はここに手を出すような状態がなくなるだろう。あらゆるところでそういうところが日本に押し寄せてきているわけですから。そのことを私は心配しているんです。国策としてしっかりしたものをつくっていかないと日本の産業というのはおかしくなってくる、こういうことですよ。
 ですから、今鉄鋼の問題を申しましたけれども、日本には鋼材がないわけですから、ほとんど輸入。しかし、せめて、あるものだけでもしっかりと守るようなことをしていかないと、私はこの国の物づくりというのはやがて崩壊してしまうんではないか、そんな心配があるから今申し上げているわけでありまして、そのことについて、経産大臣ですか、これは。

○中川国務大臣 今、田中理事からは、企業そのものの話と、それから技術、物づくりというお二つ、御質問があったと思います。
 企業そのものについては先ほど御答弁をさせていただいたということで、法制度がございますし、もちろん、これは仮定の話でありますけれども、今後また充実を、当然、必要があればしていかなければいけないと思っております。
 それから、いわゆる技術あるいは知的財産についても、正直言って数年前までは日本は本当に法制度が充実していなかったわけでありますが、田中委員に大変御指導いただいて、平成十五年のあの不正競争防止法の罰則強化、刑罰の導入というものも充実いたしましたし、今国会におきましては、さらにまた強化する改正案を御審議いただくことになっているわけであります。
 アメリカにおいては厳しい産業スパイ法というような法律等々があるわけでございまして、日本がこれから生きていくのは、まさに田中委員御指摘のとおり、物づくりという、人を中心にした技術国家としての発展しかないというふうに思っておりますので、その発展のインセンティブになるためにも、また、成果がきちっと守られるためにも、そういう知的財産等の諸権利をきちっと守っていくように、さらにまた我々も努力していかなければならないというふうに考えております。

○田中(慶)委員 やはり国家戦略を持って日本の産業政策を打ち出していかないと、中国は、確かに、日本の空洞化という形の中で日本の企業がぼんぼん進んでおります。中国抜きにして日本の経済は語れないぐらい今行っておりますけれども、しかし、将来、本当にそれでいいんだろうか。技術を持ち、特許を持ち、資金まで持って向こうに行って、やがてそれが制度上の、極端なことを言えば、みなし課税でもがんとかけられたら、全部引き揚げてこなきゃいけない状態が出てくる。
 こういうことを含めて、やはり日本の技術、特許、もう少し大切にしていかなきゃいけないし、もう一つは雇用という問題。外資がぼんぼん入ってきても、日本の雇用環境なり長年培ってきた問題というものが、今外資が入ってきてもそれが受け入れられるかどうか。年功序列型はもう変わってきているにしても、あらゆる、労使協調の問題とか、そういう形で今日まで日本という産業が成長してきたと思います。
 ところが、今のような形の中で、極端なことを言えば、利益中心主義でいったならば労使協調なんというのはあり得ないことでありますから、そういう環境にじわりじわりと来て、日本の産業全体がボディーブローとしてそれが今ききつつあるということを私は心配して申し上げているわけでありますから、日本のこれからの産業、日本の経済を守る意味でも、このことをはっきりしておかないといけないと思います。ぜひこれについての考え方をお伺いしたいと思います。

○中川国務大臣 基本的に田中理事のおっしゃるとおりでございまして、我々も、そういう意味で、人、物、技術といったものを守っていく。そしてまた、これは、一義的に企業自体あるいはまた民間の活動自体がいろいろな防衛策を講じておられるということも承知しております。
 例えば、今どんどん、一時期は、海外、中国等に出てまいりましたけれども、コア技術の流出を防ぐために、むしろ企業が日本に戻ってきて、そして日本の中で優秀な人材を生かしてコアの技術をブラックボックス化して、極端に言えば特許すらとらないでずっとブラックボックス化するというようなこともあります。
 人材も、流出していって、そしてまた向こうで頭の中のデータをベースにして、何か似たようなものあるいはもっといいものをつくられてしまっては大変なことになるわけでございまして、この辺はなかなか難しいのでございますけれども、先ほど申し上げました不正競争防止法等でこれからまた御審議、御指導をいただきたいと思っております。
 まさにいろいろな諸施策をこれからも、国家戦略についての田中理事の御指摘は当然の御指摘でございますので、そういう観点から我々としてもさらにやるべきことがあればきちっと対応していかなければならない。これはある意味では、企業同士あるいはまた国家同士の競争でございますから、競争の中で、不正な行為、あってはならない企業買収等は厳に我々としても対抗していかなければならないというふうに考えております。

○田中(慶)委員 ぜひ、この国の今の状態、そして今の置かれている環境、十分いろいろなことを総理も存じていると思います。しかし、この国の今歴史が侵されようとしている、これが一番私は心配しているわけであります。
 やはり、培ってきた技術、培ってきたいろいろな環境、こういうことを含めてしっかりとした、資源がない日本なんですから、そういうことを含めて技術や人を大切にして、これから、外資も大切でしょう、しかしそのことを前提として法の整備をしながら、十分対応できるようなことをしてほしい。総理、その考え方について、短くて結構ですから、述べてください。

○小泉内閣総理大臣 ただいま経産大臣が答弁されたように、不正に技術が流出しないような法案というものも今国会に準備しているということを聞いております。
 また、日本の国策にとって重要な保護の問題についてどのような規制が必要かという点については、よく議論をして、外資歓迎論と、そして日本の国内が混乱しないような、そういう両立を図るようなきちんとした法整備が必要だという点については私も同感でございます。

○田中(慶)委員 次に、私は、日本のエネルギー問題。すなわち環境については、京都議定書を初めとするCO2対策がいろいろな形で議論をされる。しかし一方、エネルギー問題は、この環境を実現するためには、かねて、クリーンエネルギーなりそういうことが述べられ、要求されておりました。
 しかし、現実には、この京都議定書を守るためには、あらゆることを検討しても、やはり最終的には原子力エネルギー、これに頼るところが大である、こういうことであったわけでありますが、その計画が、実現するためには少なくともあと十基から十三基つくらなければいけない、こういうことであったわけですが、今はむしろ後退をしている、これが実態であります。
 中でも、この京都議定書を実現するために、CO2対策。原子力が現在あらゆるところで、事故があったことも事実でありますけれども、しかし、過度な要求、いろいろなことをされたり、あるいはいろいろな心配をされたりしながら停止されていることも事実であります。
 ところが、一方においては、この三年間において、化石燃料を中心として、日本の需要に賄うような形で供給をされてきた。そして、六%の京都議定書を今はるかに、八%台までいった、これが現実であります。ところが、その結果、いろいろなことを調べてみますと、原子力が休止をしている関係で五%ぐらいその影響が出ている、こういうことであります。
 一方においては、化石燃料そのものが、私は、日本における全体的な、今、石炭、石油を初めとする、これが全体で四〇%台ですから大きいわけでありますけれども、電力の自由化という名のもとに、化石燃料に反面頼ることが大きくなってきている、これが実態だと思います。
 そういう中で、例えば、私は、このCO2対策の中で、京都議定書をしっかりこれから実現するんだ、あるいは、地球の環境をいろいろなことを含めて守るんだ、こういうことも大切であろうと思いますが、そのために、電力の自由化という名のもとに、例えばこの国会も含めて、役所の電気が今どうなっているか、全部調べてみました。これは今、化石燃料による低価格の電力が使用されている。これが実態なんですよ。東京電力を初めとする原子力のエネルギー、ここには来ておりません、価格的に見ると。これが実態なんです。
 私は、京都議定書を一方実現しなきゃいけないということであるならば、せめて公的なところぐらいは、民間はそれはいろいろな形でそれぞれの経営の考え方がありますから、公的なところはそのぐらいは使用しなければいけないんじゃないか。ところが、会計法がある。こんな形で、それならば、では、この京都議定書を調印しながら、これはこのままでいいのか、こうなってくると思います。
 ですから、矛盾したやり方を今行っているわけでありますけれども、このことはどうクリアをしていくのか、まず教えてください。

○中川国務大臣 京都議定書の目標達成のために地球温暖化対策大綱で、今、田中理事おっしゃったように、原子力発電所が非常にクリーンで安定的なエネルギーを供給するということで、二〇一〇年までに、これは計算の仕方によって若干違いますけれども、十基から十三基を新設するということがこの目標達成に必要であるという目標を立てたわけでございますけれども、現実には、既存、新設含めて五基ぐらいしかめどが立っていないのが現実でございます。
 そういう意味で、田中委員おっしゃるように、原子力発電というものは、まず安全性という大前提があって、そしてまた、地元を初め国民の皆様の御理解というものが大前提でございますけれども、その上に立って、温暖化対策のためにも大きな貢献を果たすエネルギーであるというふうに思います。
 今、プラス八%という最近の数字の御紹介がありましたけれども、これは、昨年、一昨年と例の原子力発電所がストップしたことが、はね上がっている原因の一つにもなっているわけでございますので、そういう意味で、先ほど申し上げたように、安全性、御理解というものを大前提にしながら、私は、基幹エネルギーの一つとして、温暖化防止にも貢献する原子力発電所を一つ一つ着実に進めていくことが大事なことだろうというふうに考えております。

○甘利委員長 大臣、国の施設を化石燃料でいいのかという質問がありましたが。

○中川国務大臣 失礼しました。
 国の施設につきましても、経済産業省を初め多くの施設につきましては、いわゆる入札によりましてできるだけ安いエネルギーを、これは化石燃料が中心ではございますけれども、やっているわけでございます。
 化石燃料を脱却という一つの方向性への御指摘でございますけれども、例えば新エネをもっと活用するとか、そういう意味で、政府機関においても委員御指摘のような方向というものは、国民のある意味でコンセンサスの中の一つの手法として我々もこれから引き続き努力をしてまいりたいと思います。

○田中(慶)委員 いずれにしても、こういう形で、環境問題が私は一貫した政策でなけりゃいかぬと思うんですね。今のように何か非常に苦しい答弁をしていたって、現実問題として役所が使っているのは化石燃料を中心とする安い、悪いとは言いませんよ、安いものを使ってやっているわけですから、そういう点で矛盾しているやり方。環境大臣、どうですか。

○小池国務大臣 京都議定書の目標達成ということにおきましては、例えば業務部門、オフィスビル、これには自治体も含みますし、霞が関も入るということでございます。
 環境省として、隗より始めよということで、CO2の排出量の少ない燃料電池の導入をことしの夏から始めようということにいたしております。また、総理官邸の方でも燃料電池そして風力発電などを取り入れるということで、まずはそれをモデルケースとしてもやっていきたい。
 ただ、霞が関全体ということに関しましては、これから、グリーン購入というものがございますけれども、発電に伴う温室効果ガスの排出量が少ないといったような要素を加味した電力の購入方式、こういったものを関係省庁と連携いたしまして早急に進めるべきではないか、このように思っております。

○田中(慶)委員 皆さん、本当にきれいごとばかり言っているんですね。例えば、総理、よく聞いてください。原発一基をつくるに当たって、キャパシティー、容量ですね、それから費用、大体三千億ぐらいが原発一基です。それで、では極端なことを言えば、それに相当する、今お話のある太陽光を考えてみますと、どのぐらいかかるかというと、太陽光だけでも、一基分で二万一千八百七十五基必要だ、費用が大体七兆円ぐらいかかる。こういうことが試算で出ております。あるいは風力発電、大体四千基ぐらいかかります。原子力一基について四千基ぐらい、それで費用は約二兆円ぐらいかかる。こういうことが試算で出ております。
 あるいは、これを太陽光の家庭用にしますと、一基分で、業務用と家庭用を分けて考えていきますと家庭用はもっとコストは低いですけれども、そういう形で、この投資、今のような形の中で、それは単なる比率はいかぬと思いますけれども、原子力発電の一基のものというのは、太陽光なり風力発電、クリーンなエネルギー、同じクリーンであります、そのぐらい違う。
 一方は、石油や石炭を使ってその補完をしているわけでありますけれども、今の太陽光あるいは風力発電は、現実に需要と供給が間に合わない。これが実態でありますから、やはり、きれいごとを言うのも私は一つの方向性としてはいいと思いますけれども、いかにこれを実現できるか、そのためには、一つには、安全、安心ということが述べられるんだろうと思います。
 そういう点で、今、これは財務省の方にも関係あるわけですけれども、例えば、この安全の問題等々を含めて、地元の協力、地方自治体なり設置の協力を得るためには、電源三法とかいろいろなことがあります。そういうことを含めて、時代とともに変わってきている、ひもつきになっている。電源三法だって、使う用途が全部決められております。
 こういうことを含めて、一方においては、地方自治体の設置のところの協力がなければできない。しかし、本来は国の政策ですよ。ですから、地方自治体の協力、極端なことを言えば、民主主義ですし、いろいろなことが現実にはなければできないわけですけれども、国の政策ですから、もっと明確にしなければいけないんだろう。
 特に、時代とともに変化をする問題の中で、今のようなことを含めて、例えば国の安全規制の充実の問題、あるいは原子力の防災等の問題があります。こういうことも含めながら、それぞれ原子力にまつわる地方自治体が心配している。あるいは、設置をしているために、テロ対策が十分なのか、十分じゃないと思います、それぞれの地区で考えてみますと。あるいは人材の確保と育成、国はそういうところにどれだけ力を入れているのか。ある面では、それは全部、業者任せといいますか、事業者任せになっております。
 こういう形、電源三法にしても、ひもつきでありますから自由に使えない。時代は変わってきているんですから、それぞれの自治体に合ったようなことを、こういうことを含めて、それぞれの地方自治体にこれは関連するわけでありますから、総務省が自治体を管轄していると思いますし、電源三法の関係の使い道については財務省が関係すると思うし、トータルとして、こういう問題についてどう対処されて、このエネルギー一つとってもこういう問題が、縦、横、斜めの関係があるわけでありますから、このことをどう皆さん方が対応されているのか、お聞きしたいと思います。

○谷垣国務大臣 今、電源三法の関係で私を名指しでおっしゃいましたので。
 電源三法、特会のあり方、私どももよくよく相談をしてまいりたいと思っておりますが、私もかつて原子力委員長も務めさせていただきましたので、原子力発電の重要性は十分認識しているつもりでございます。

○麻生国務大臣 これは、今おっしゃったように、風力発電にかかるコストと原子力発電所一個のコスト、同じ出力を出すに当たって、この計算をイニシアルコストだけで言われましたけれども、後のメンテナンスするときに当たりますメンテナンスコストは、たしか風力発電の方がかなりかかりますよ。その計算もしていただかぬと、実際に、最終的な一キロワット当たり幾らでできるかという話は、そのコストも計算されるとさらに違いやしませんかね。
 私は、日本の場合は風が一定しませんものですから、あそこのギアのシャフトがよく壊れるというのが、これはだれでも、あの種の製造業をやっておられる方は皆知っておられると思うんですが、そこのところが一番、ほかの外国の場合に常に一定の偏西風が一定の風力で吹いているところと全然日本の場合は違うという点も計算いたしますとさらに差がつくという意識がありますので、原子力というものの安全性の確保の上にも、当然のこと、配慮するにしても、コストというところは非常に大きな配慮を払わねばならぬところだと思っております。

○中川国務大臣 いわゆる化石燃料重視からの脱却という方向性については御指摘のとおりでございまして、そもそも日本はいろいろなエネルギーを活用していかなければならないということと、それから環境とエネルギー、あるいは環境と経済との両立というものも当然考えていかなければいけないわけでございます。例えば、御承知のとおり、九電力では原子力発電エネルギーはもう三分の一ぐらいでございますし、また新規の事業者については、微々たる数字ではありますけれども、いわゆる新エネを徐々に導入しておりますし、例のRPS法の目標もございます。
 そういう意味で、今後も新エネ等々を原子力も含めてやっていくことが、エネルギー政策あるいはまた環境政策からも非常に重要なことだと思います。
 一つ具体的な例を、ちょっと宣伝めいて恐縮でございますけれども、三月二十五日から始まります愛・地球博の二つの日本館のエネルギーは外部電力を一切使っていないわけでございまして、太陽光と、会場施設内で出るいわゆるごみから発電するエネルギーで自賄いをするというのも一つの売りでございますので、ぜひ委員の先生方も愛知万博にお越しいただければというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。

○田中(慶)委員 総務大臣、今、それぞれ町村合併がされる等々含めて、今のような電源三法等についても、町村合併しますと、今まで関係ないところと一緒になるわけですからそういう心配も出てくる、こういうことでありますので、そういう地方自治体の協力がなくてこれができないということであれば、そういうところに配慮をしていく。
 経産大臣、あなたに申し上げて返事が来ていないわけですが、返事は要りませんけれども、ただ、やはり人材教育というものをしっかりしておかないと、これは今はどちらかというと事業者に任せっ放し。ですから、これは国を挙げて、国のエネルギー政策であるならばそういう点での人材育成もしっかりとしていかないと、本来のエネルギー政策になっていかないと思いますよ。ですから、このことをしっかりと対応してほしい。
 今、原子力の話をしましたけれども、もう一つの問題は、我々が日常使っている自動車の問題だと思います。これもほとんど化石燃料に頼っているわけであります。
 ところが、どうでしょう皆さん、電池自動車にしてもまだ普及が、それは一部国の省庁の中では使っておるということでありますけれども、高くて一般大衆がこれは買えないわけであります。やはり今使っている自動車と同じような値段にする努力をすることは、民間に任せっ放しじゃなく、これは一つの産業革命として国を挙げてやるべきじゃないかな、そんなふうに思っておりますけれども、具体的にこれは総理にお伺いしましょうか。
 産業革命として、今の自動車に対する、燃料電池等々含めて開発はされておりますけれども、実用段階では現実に一般の人は手が届かないわけでありますから、それを国を挙げてやるべきじゃないか、結果として日本に新たな産業革命が起きるんじゃないか、私はこんな考え方を持っているわけでありますが、この辺について。

○中川国務大臣 総理の強い指示で、我々の車は全部低公害車にかわっているわけでございまして、これをもっと普及するということでございます。
 確かに今は高いというのが現実でございますけれども、低公害車を含めて、環境に優しい、そしてまた、私なんかはいわゆるハイブリッドの車に乗っておりますけれども、要するに、高いというものについてどんどん値段を下げていかないとやはり国民に広く普及していかないという御指摘はもっともなことでございます。
 これは売れれば価格が下がるということも経済原理としてはあるのかもしれませんけれども、やはり国としても、こういう化石燃料からの脱却、あるいはまた環境に配慮したエコカーのようなものの普及については、我々としても当然普及のための努力をしていかなければならないというふうに考えております。

○田中(慶)委員 確かに普及すればいいんでしょうけれども、原価が高いからなかなか買えないわけですから。やはりそのことを含めて、みんなそれぞれ役所は使っても、一般のところはなかなか使えない、結果として、環境に優しいといったって優しくないわけですから、そのことを国策としてやることによって新たな産業革命が生まれるだろう、私はこういうことを申し上げているわけであります。
 これは総理が非常に関心をお持ちのようですから、総理に答弁お願いします。

○小泉内閣総理大臣 環境革命といいますか、環境保護を重視すると経済発展の阻害になるんじゃないかという考えはもう捨てなきゃいかぬ。そういうことで、私は、環境保護と経済発展を両立させる努力が必要だ、そのかぎを握るのは科学技術だということで、鋭意政府としても率先して努力しております。
 例を挙げれば、就任する前は、低公害車は高くて買えないと。環境省も低公害車を使っている率が一割程度、何でそんなに少ないのかということで聞いたらば、これは普通の車に比べて高いから予算がありませんと言うから、それでは、三年間で、政府、役所の使う車は低公害車以外は買いませんと宣言して、ちょうど三年目、実現したわけです。そうしたら、民間の自動車会社も、ああ、低公害車しか買ってくれないのかということで設備投資を始めて、安くなって、今民間の方々も、新規の自動車の場合は六割がもう低公害車になっています。
 だから、このように、私は、高いから使わないんじゃなくて、環境に適するもの、環境保護に適するものは、政府が率先して購入するなり、努力していかなきゃならぬ。役所は、太陽光発電、太陽光を全部使うように今指示しています。そういう点をもちまして、できるだけ環境保護に適するような、そういう努力を政府も率先してやっていきたいと思います。

○田中(慶)委員 まだ通告をしている質問もあるわけでありますが、時間の関係もありまして、次に移りたいと思います。
 実は、今度の国会の大きな争点は、定率減税の問題も年金の問題もありました。もう一つは、やはり政治と金という問題もあったわけでありまして、さきの臨時国会から、政治と金、特に証人喚問の問題でいろいろな議論をされてきたわけであります。私たちは、こういう一連の中で、この国会の大きな、政治と金という問題は大きな議題として集中審議もしました。そして証人喚問の要求もしてきたわけであります。委員会、理事会でさんざんその議論をしておりますけれども、しかし、委員会には見えないとか、国民にはわからないということも、現実、そういうことでしょう。
 私たちは、その経過を踏まえながら、与野党間でお互いに誠意を持ってこれに取り組むとか、委員長のあっせんでいろいろな文書をしながら行ってきたところであります。しかし、現実には、証人喚問がいまだできていないことも事実であります。
 一方においては、迂回献金を初めとするあらゆることを含めながら政治資金規正法の見直し等についても一歩前進させる、こういうことで、それぞれ、昨日の岡田代表の質問の中でも、総理は前向きな答弁もございました。
 しかし、私が委員長にお願いしたいことは、これこれ、今までさんざん私たちは証人喚問の要求をしてまいりました。きょう予算が、朝の文書の中にも、予算が成立する。参議院で成立するわけでありますけれども、きょう、衆議院を通過しようとしているわけであります。
 そういう中で、私たち予算委員として、この問題に一定の決着をつけなけりゃいかぬだろう。予算を通過させる。一方においては、今のような、ハウスの違うところに証人喚問が未解決でそのまま送るということも、これまた、我々予算委員会として使命を果たしていかないんじゃないか。
 そのことを含めて、本来ならば、委員長、特段の、こういうことを含めて理事会ではさんざん議論してまいりました。しかし、そのことが全体にはわからないわけでありますから、私は、本来、ここで証人喚問についての一定の結論を出すべきだと思いますが、委員長、どうですか。

○甘利委員長 御案内のとおり、現在、理事会で協議中でございます。

○田中(慶)委員 確かにそういうことでありましょうけれども、昨日の総理答弁を見てください。総理答弁は、今までは委員会では、自分はそれはそうだと思うけれども、委員会でぜひ検討してほしい、こういうことであったと思います。
 しかし、きのうは総理は、一歩それに前進というか、一歩踏み込んで、お互いに率直な意見を交換し、この問題の結論を出していただきたいと思う、こういうことを岡田代表の質問で述べられたわけであります。ということは、この委員会で結論を出してほしいということだと思います。
 総理、総理がきのう述べられたことは間違いございませんよね。まず、総理にそのことを確認したいと思います。

○小泉内閣総理大臣 きのうでしたか、岡田代表の質問に答えて、そのような発言をいたしました。

○田中(慶)委員 そうすると、総理がそういうことを含めて、総理は、はっきりと我々が選んだ総理大臣でもあろうと思います。これは全部で選んだんですから。その総理がはっきりとそう述べられているわけですから、両院の責任者、政府、こういうことでありますから、そのことに、私は、委員長として、やはり重く受けとめながら一定の結論を出すべきじゃないか。
 それを今のような形では私は納得いきませんので、委員長、この証人喚問の問題について明確な答弁をお願いしたいと思います。

○甘利委員長 田中委員、御承知でおっしゃっているんだと思います。
 理事会協議中でありますし、特にこの問題に関しては全会一致が大原則でございます。委員長という立場上、個人的な見解を申し述べるべきではないというふうに思っております。

○田中(慶)委員 本来ならばここで議事進行をかけておかなければいけないわけでありますが、今の委員長の、この理事会の話し合い、もう既にこれはずっとやってきているわけですから。なおかつ今総理の答弁、それについて言うならば、私は今の委員長の答弁には納得できません。

○甘利委員長 速記をとめてください。
    〔速記中止〕

○甘利委員長 速記を起こしてください。
 田中委員に申し上げます。
 御指摘の問題に関しましては、昨日の岡田委員の質問に対して、総理からも、引き続き与野党間の協議を見守りたい旨の発言もありました。私からも、引き続き、予算の現場、理事会並びに各党間での協議を引き続き要請したいと思います。
 質疑を続行してください。

○田中(慶)委員 私は、かねてからこの問題についても、さきの国会からずっと続けて、その都度その都度、今のようなことを繰り返し申し上げてまいりました。
 しかし、それは理事会の席上ですから、余り、はっきり申し上げて、こういう委員会の委員の皆さんにはわかっていただけないということで、今改めてこのことも申し上げたわけでありますけれども、昨日も総理の発言もありましたし、あるいは今、委員長からの発言も踏まえながら、本来ならば、私は、採決を先送りしてでもやるぐらいの重要な問題だと思っております。
 今のようなことを含めながら、もう一つ委員長にお願いしておきたいことは、やはり一定の結論を出す方が望ましい。まして、我々は、予算委員会として、この予算そのものを参議院にきょう送付、最終的になること、そして、今の問題を先送りすることはいかがなものかと思いますけれども、委員長の今のような形で御裁定でありますから、それをよしとして、一応、今後、理事会初め各党の中でより前進する結論が出るように期待して、私の質問を終わらせてもらいます。

○甘利委員長 これにて田中君の質疑は終了いたしました。

衆議院ホームページより転載