前・衆議院議員 田中けいしゅうが、衆議院議員 ながつま昭 に質問する形での対談を行った。
(抜粋及び要旨)
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田中 公務員の再就職を斡旋させるための法律ができたが・・・。
ながつま 田中けいしゅうさんが予算委員会にいたら怒り狂う問題だ。これは「官民交流人材センター」という。我々は「天下りバンク」と名づけているが、コソコソやっていた天下りが合法化された。しかも官僚専門のハローワークだ。民間では景気が悪いのに、強力な助っ人をつけてドンドン就職斡旋している。そのトップは官房長官だ。
田中 一般の人はハローワークに並んで職を探している。
ながつま 一般はハローワークや就職情報誌で職を探しているのに、公務員はスペシャル版をつくり税金をかけて就職を斡旋する。役人に聞いたら「ハローワークでは就職がみつからない」という。ハローワークは厚生労働省だ。今が絶好のハローワーク改革のチャンスだ。わけのわからない公務員のスペシャル版人材バンクをやめて、その税金をハローワーク強化のために注ぎ込むべきだ。
田中 日本の予算には約84兆円の一般会計と、道路特定財源、暫定税率含めた特別会計の二つの財布がある。特別会計には約250兆円あるといわれ、一般会計の3倍にもなっている。
ながつま 特別会計の方がベラボウに大きい。先進国では逆で一般会計の方が大きい。
田中 特別会計が天下り団体の資金源、税金のムダ遣いの温床だ。
ながつま 一般会計だと、キャリア官僚が財務省の主計局に出向いて頭を下げて予算をつけて貰わなければならない。一方、特別会計は省庁ごとについている権限だ。自分たちで勝手に使える。
予算をつける財務省にも外国為替特別会計がある。これがあるので他の省庁の財布をチェックすると自分の財布もチェックされる恐れがある。「お互いさまでやめましょう」ということになり、もたれ合って野放図に使われる。
田中 決算の監査はどうなっているのか。
ながつま 驚くことに、監査役の会計検査院は毎年200億円の税金を使って運営しているが、殆ど機能していない。会計検査院には自分たちの天下り団体がない。そこで特別会計にぶら下がっている他の省庁の天下り団体にお願いして天下らせて貰っている。今、わかっているだけでも19人が検査対象団体に天下っている。人質をとった形になり検査に手心が加えられる。
「人質型天下り」と、天下り団体の人が自らいっている。このような癒着の構造は、いったん政権交代をして大掃除しないと直らない。財布は一つがいい。民主党は特別会計を廃止する。
田中 ガソリンの暫定税率、道路特定財源が問題になっているが、一度廃止する。年金、医療、介護、そして環境、子育てなど、今後予算が必要なところがたくさんでてくる。そこに予算を充てていく。
ながつま 道路だけは10年間で59兆円を確保する。他はその余りでやってくれというの現状だ。介護施設は順番待ちの間に亡くなるひとが多い。笑い話だが「介護施設特定財源をつくってくれ」という意見がある。65歳以上の人が払う税金は介護施設だけにしか使えない。「子育て特定財源をつくってくれ」子育てしている夫婦の税金は子育てとか保育施設にしか使わない。いいだしたら切りがない。ところが、ガソリンはドライバーのものだから道路だけしか使わないと囲ってしまう。何で道路だけが特定財源なんだと。
田中 今後、民主党は予算の配分を納得できる形にして貰えるのか。
ながつま 道路に使うのがいいか、老人ホーム、病院、保育所がいいか、その都度決める。ところが「道路だけは先に決め、後は残ったカネでやってくれでは、時代錯誤だ」というのが民主党の意見だ。
田中 どうして地方自治体の首長は道路特定財源と暫定税率廃止に反対するのか。
ながつま 国交省の役人が反対の署名活動に関与している疑いがでている。国ににらまれるとカネを減らされると思っている首長が多いのではないか。国に陳情してカネを貰ってくる仕組みをやめる。ヒモがついていない補助金を地方に分配する。そこで地方なりに決めていく仕組みをつくる、これが民主党の考えだ。
田中 その方が、税金を2、3割節約できる。今、民主党は道路特定財源、暫定税率廃止の100万人の署名活動をお願いしている。神奈川5区(戸塚、瀬谷、泉)でも1万人の署名活動をお願いしている。
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